観点の固定-移動

③ 観点の固定-移動

自分の観点だけに固定されているのが問題ならば、相手の観点に移動すれば、根本解決になるのか?

 

そもそも観点がずっと固定したら、無意識で「自分が絶対正しい」という判断基準が揺るがなくなり頑固になります。

また、いつも同じ観点でしか事物との出会いがないために、マンネリや無感動に陥りやすくなるという問題もあります。。

 

観点の固定がひどくなると、相手の観点を理解するのが嫌になったり面倒臭くなったりするだけではなく、もはや観点が固着化されて動かず、理解しようとしても理解できない状態になります。。

特に感情やイメージに深く入り込んでしまった場合、観点の移動は容易ではなくなります。

脳に染み付いてしまったようなもので、ゼロベースにしたいと思っても、物事を過去とつなげて認識する脳のクセが邪魔をしてしまうので、結果的に、人との関係性を結んで、仲間をつくることが困難になるのです。

 


観点が固定されてる状態よりは、観点の〝移動〟ができれば、相手の立場も理解できるようになり、問題も少なく楽になります。

 

これは大きな差ですが、実は観点の移動、立場チェンジができたとしても問題があるのです。

 

なぜなら、お互いの観点が分かっても「あなたの立場ならそう思うのは十分理解できる」と違いを認めるだけでは、「そうはいっても、私からみたらこうするべきだと思う」と心の葛藤が起き、観点を融合することができないため「結局どうすればいいのか,,」という方向性不在の状況にはまる可能性が高いからです。

 

また、観点を移動したことで、逆にアイデンティティが定まらず、自分の主義主張、信念、メッセージ発信ができなくなるという副作用もある。

 


このように観点を固定したままでも、移動ができても、根本解決には至りません。