ハイパーコネクションへのパラダイムシフト
人は五感で感じることを全てだと思い込み、その認知水準を基準にして、
思考論理を展開させてきました。
その代表的な例が「天動説」です。
目で見れば、地球を中心にして太陽や月が朝晩代わる代わるにぐるぐる回って順番にやってきます。
だから地球が中心で世界が動いているということは、目で確認できる以上揺るがない事実として誰も疑わなかったのです。
しかし、そんな当然に疑問を持つ人が現れました。
「もしかしてこれは逆で、地球が太陽を中心に回ってるんじゃないか?」
後者が正しいということが科学の力によって解き明かされ、
その事実によって、後の人類の歴史は大きく変化していくことになります。
これが「地動説」のインパクトです。
その時代の思考の一番根本の出発点をパラダイムと言います。
それが変化してしまうことで、全く新しい思考体系と文化が生まれ、
結果として、全く新しい共通の社会の価値観が誕生します。
新しい価値観の誕生は、これまで問題と思われていたことが問題ではなくなり、
新しい領域の開発開拓へと繋がります。
現在はITインフラにより繋がった情報化社会も成熟期を迎えていますが、
次の時代はさらに密度の濃い繋がりによるハイパーコネクション社会へとシフトチェンジしていきます。
それは脳を超えた世界からくる繋がったイメージから、
今の瞬間を判断決断して、多様な情報を編集デザインし、
新しい価値を無限に量産できる社会です。
またハイパーコネクション社会は、
人間の持っている無限の可能性を感じ取り、個人のオリジナリティを活かしきる創造力そのもの、
という情報知識の持つ本来の役割を発揮できる社会でもあります。
「脳が中心で多様な情報を編集デザインしている」という常識が、
「脳の外が中心となって多様な情報を編集デザインする」という常識に変わることで、
来るべきハイパーコネクション社会は可能となります。