「知ってる」から問題が起きる

中学生の頃、テレビで中田英寿さんが

「知らないことは怖いこと」

と語っているインタビュー映像を見たことがあります。

 


高そうなスーツを着て、イタリア語で流暢に話すその姿も相まって、

私は

「NAKATA超かっけー!!やっぱ無知は悪だよね!

スポーツだけしかできないとかこれからの時代はダサい!

お勉強しよ☆」

とスポーツだけじゃなく、勉強することにも興味を持ち始めたことを覚えています。

 


当時はまっさらな脳みその野球少年だったので、

新しい知識を学ぶことの楽しみ、理解することの嬉しさがありましたが、

成長するにつれてどんどん知識を詰め込むことが重くなっていくのを感じていくようになりました。

 


中田英寿さんが言うように、

知らないことで起きる問題やそれに対処できない怖さというのは確かにたくさんあると思います。

 


しかし、今は情報インフラが当時よりもはるかに整い、インスタントに問題解決のための知識を手に入れられるようになりまし。

 


しかし本当に問題なのは、「知ってることで起きる問題」です。

なぜなら、知ってる世界がお互いに違うため、その違いによって起きる摩擦や衝突が、

鬱・自殺・殺人・戦争に繋がっているからです。

 


特に現代人においてこの問題は顕著です。

ネットで自己流に情報をかき集め、思い込みの念を固くしているからです。

 


「知ってることが問題」というのは表現を変えれば、

「知ってる世界から自由になれない」とも言えます。

 


つまり知ってる世界から自由になることが、

戦争や殺人、鬱、自殺などの人類最大の課題を解決することに繋がるのです。