心の時代
主体と客体を分けて認識することに慣れ切ってしまって、
私たちは本来の心を見失ってしまっています。
本来の心とは、
主体と客体を分けることのない、
主体と客体を両方生み出す動きそのもの。
それが本来の心です。
そして本来の心の動きを観察し、理解するには、
全体を見ることが必要になってきます。
自分なら自分だけ。
相手なら相手だけ。
と言う部分観ではなく、
両方同時に観るのです。
そしてその両方の要素を生み出しているのが、心です。
2つを作り出して、事件を演出しているのが心なのです。
人間も人間でもちろん心はありますが、
それは能の記憶データに頼ったあくまで人間の心です。
それはいわゆるエゴです。
人は生まれてこのかた、
人間の心だけを主に使って生きてきています。
能を超えた本来の心も使わなければ、
全体のつながりを感じることができず、
自分の観点だけを判断基準にしてしまい、
必ず孤独を感じるようになっているのです。
これからの時代は、本来の心、心の仕組みを明確に理解し、
宇宙自然との境界線、文化と文化の境界線、人と人との境界線、を溶かし、
すべてとのつながりを取り戻す心の時代になっていきます。