揺るがないアイデンティティ

人は一生に一度は「自分とは何なのか?」について、

深く問いかける時期があると思います。

 


どんな人でも自分自身に対する疑問に都度向き合い、

人生におけるこれからの方向性や方針を決定していきます。

その判断の連続体が今の自分です。

 


アイデンティティとは、

「自分とは何者か?」「何のために生まれてきたのか?」

という問いに対する自分なりの答えであり、

自己認識のことをいいます。

 


そして、

自分に対する答えを自分で規定し、それを自覚出来た時に、

アイデンティティが確立した状態と言えるでしょう。

 


しかし、多くの場合、

アイデンティティを決定するのは自分ではなく、

周りの環境です。

 


その時、その場所で、たまたま偶然に出会った出来事に、

周りとの相対比較をしながらリアクションする形で、

知らぬ間に「私はこういう存在である」と思い込まされていくのです。

 


だから、ほとんどの人は自分のアイデンティティを主体的に決定したことはないのです。

 


本質的な自己規定は、

そのような恣意的にせっていされたされた条件状況や周りの環境に左右されて作られるものではなく、

もっと絶対的な土台が根底にあって初めて可能となるものです。

 


絶対的な土台がない上での、自己規定はかなり不安定なもので、

人生を過ごしていく中で知らぬ間に淘汰されていきます。

 


条件状況に左右されず、揺るがない自信感の上に築かれたアイデンティティは、

人間が生きていく上でコアとなる重要な要素なのです。